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医療関係者のための1分間(で読める)漢方メールマガジン
漢方学研究協会発行
入門編メールマガジンです。専門的にもっと難しい話を聞きたい方は、もうしばらく、お待ち下さい。
順番に難しい話になる予定です。 |
〜五行説を仕事で活かす(part 1)〜
漢方薬を扱うなら、陰陽五行説が基本となる。しかし、仕事で活かすとなると、???。 五行説の中に、味というのがある。味?と思われた方、実は、この味と各臓器の間には深い関係がある。五臓と言うと、肝・心・脾・肺・腎であるが、各臓器に、味は次のように、関係する。
肝:酸、心:苦、脾:甘、肺:辛、腎:鹹 となっている。これを、活かすのである。
例えば、肝に異常が発生し、筋肉がひきつりやすくなったり、怒りっぽくなっている人に酸味のあるすっぱいものを、食べさせるとよくなると言う。 勿論、陰陽五行説の最も重要な考え方は、バランスがとれている事を重視するので、ただ、大量に食べればいいというものでは、ない。 |
〜 五行を仕事で活かす part2 〜
「また、味の話じゃないでしょうね」と思われた方、違います。
漢方相談にみえた方の体の状態を分析するための1つの情報、それを五行で!
???の方、ゴメンナサイ。今回は、“色”です。
そう、顔色です。
五行では、肝:青、心:赤、脾:黄、肺:白、腎:黒ですが、例えば、肺が悪いと、白い顔色になると言われています。しかしながら、日本人を始めとする黄色人種に限る話で、北欧系の方には、あてはまらないかも・・・。 <おまけ> フリーピックアップ講座新規開講!
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〜 五行を仕事で活かす part3 〜
今回のテーマは、五行説の中の“季節”です。
五行説に従うと、春:肝、夏:心、土用:脾、秋:肺、冬:腎でしたよね。
これを、仕事に活かす!
???の方、ゴメンナサイ。実は、これ、気をつけないと、各臓器が傷む季節でも、あるんです。
各季節には、それぞれ養生法が決まっています。これに背くと臓が傷むわけなのですが、例えば、冬の養生法に背くと腎が傷つくと言われています。 そうです!冬には、冬の養生法があり、気を付けないと、腎が傷む!
・・というわけで、どの季節に発症し、どの季節に悪化するのかを相談にみえた方に聞く事は、意義があるというわけです。 |
病気になるには、訳がある!?
よく、「原因不明の病気」というのが、ありますよね。けれど、中医学(中国伝統医学)の考え方では、少し違います。 「正邪相争」という考え方で病気をとらえているのです。
これは、勿論、広い意味での正邪相争の意味で、すべての疾病は、正気と邪気の争いの結果を反映しているという考え方です。正気は真気とも言われ、人体の生命活動の動力と言われています。
邪気とは、多くの発病要因と病理の損害を指します。この生気と邪気の争いの結果、病気が発症するという考え方のようです。病気の原因については、よく3種類に分けて考えますが、これは、次回に・・・。 |
病気になるには、訳がある(?) 〜 part 2〜
中医学(中国伝統医学)には、原則として、原因不明の 病気はない!
・・と考えていいのかもしれません。 病気の原因を正気と邪気が争った結果、起こると考えて いるからです。
それでは、病気の原因というと、大きく 次の3つに分けて考える事ができます。 1.内因 2.外因 3.不内外因です。 内因とは、体質素因と精神的素因です。
外因とは、生活素因、自然素因。
不内外因とは、内因でも外因でもないもの、例えば病理的産物等です。 内なる原因と外からの原因によって、発病するので、 同じ環境でも、病気になる人とならない人がいる。
・・・と いうわけです。 |
病気の診断 〜part1〜
医療関係者の方なら、誰でも病気を早期に発見してあげたいと 考えるのでは? それにしても、古代中国では、どのような診断方法で病気を 早期に発見していたのだろうか?
検査機器のない時代に、どの ように病気の診断をしていたのか? 「黄帝内経」の“宝命全形論”には次のような事が書かれている。 「身分の高低には関係なく、誰でも健康と長寿を願っている。それ
にもかかわらず、病気に気付かずに、骨髄まで病邪に侵される人も いる。どのようにして、体内の病を早く発見できるのだろうか?」
という質問に対し、
「自然界の現象をよく観察すればわかると思うが、 例えば、塩の入った器の表面には、必ず水滴が滲み出る。
弦が切れ そうになった琴は、必ずその音が変に聞こえる。(中略)人間も同じ である。
病気の様子は、病人の音声を聞いてわかる。」 重慶中医大学名誉校長の和田櫻子先生は、「中医学では、体の異常や健康状態は、脈や舌の状態、顔色、発音などに表れるという事で、診断の方法がいくつもあります。」と言われた。 |
病気の診断 〜part2〜
中医学では、病気の診断にいくつかの方法を組み合わせるのが一般的だ。
そのうちの1つ、望診と呼ばれる診察方法は、顔色・表情・動作・話し方・舌の状態などを観察する視覚による診察法である。望診のうち、舌の観察は重要とされる。
舌のかたち、つまり、形態や、色、舌苔の様子を観察し、病気の診断に役立てるのである。
ここでも、自然界の様子と、一致するようだ。
庭でいつも湿った場所に苔がはえやすいように、体の中にいつも、湿があると、舌にべっとりと、厚い苔が、つく。
しかし、何でも例外はつきもので、正常な人に異常な舌象を認めることもあるので、注意が必要だ。
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病気の診断 〜part3 〜
色々な病気があるが、その原因は様々だ。
冷えが原因のもの、熱が原因のもの、湿が原因のもの等など。 一見、冷えているようでも、真熱仮寒の場合もある。
そんな時、尿の色を一つの判断指標にする。
尿の色がうすく量が多いのは寒症、量が少なく色が濃いのは熱症である。 うすい鼻水も表寒に多い。
色がうすいと、冷えている場合が多いようだ。 |
〜 病気の診断 part4 〜
病気、体内の異常を発見する診察の方法の1つとして、中医学では、望診と呼ばれる診察方法を用いる。この望診の中には、舌診と呼ばれる診察方法が含まれる。
舌体、舌苔の色、潤燥は病変の寒熱、陰液と陽気の状態、病邪の深浅、病状の進退などをよく反映すると言われている。
舌の形体を観察し、大きくはれぼったい舌体で、淡白色の舌の場合、気虚・陽虚を示す事が多い。
ここでも、色の薄い場合は陽虚を示すようだ。 |
病気の診断 〜 part5 〜
中医学では弁証によって、病気の診断をしていく。
臨床の基本となる、証候を分析するための弁証方法として、表裏・寒熱・ 虚実・陰陽という4対の綱領に分類される八綱弁証がある。
まさか、熱い・寒いを間違うヒトはいないだろうと、考えるが、実際の 臨床の場では「真熱仮寒」や「真寒仮熱」という症状がある。
四診より得られた症候に関する情報を注意深く、分析する必要がある。 真熱仮寒の患者は手足が冷たいが、夜具をかけたがらない、喉がカラカラ になる、口臭があるなどの症状が現れる。
「寒熱虚実」は臨床の場で間違っては、ならないが、注意深く弁証を しないと、間違いやすいようだ。
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病気の診断 〜 part6 〜
臨床の基本となる、証候を分析するための弁証方法として、八綱弁証がある。
表裏・寒熱・虚実・陰陽という4対の綱領に分類されるが、このうち、寒熱・虚実の弁別が重要であると言われる。虚とは、人体にとって必要な物質や機能の不足を示し、実とは、不必要有害なものの存在と、その病理的反応を示すと、考えていいと言われている。
虚証とは陰液(血・津液・精)の不足または、気の不足である。そのため、虚証の治療原則は「補法」である。
実証とは「病邪の実」の事で、治療原則は「攻法」「瀉法」である。
虚実の治療原則は異なるため、弁別を間違うと、治療したはずが、悪化する可能性が高い。
虚証の一般的な症状は、次回に! |
病気の診断 〜 part7 〜
中医学でいう「虚証」とは、人体に必要なものが 足りない事で、大きく分けて気虚・陽虚/血虚・陰虚 に分けられる。
気虚・陽虚は、いずれも陽気の不足である。
血虚・陰虚は、陰液の不足である。
しかし、陰陽互根で他方の不足は、もう一方に及び、両者の不足が 同時に表れる事も多い。
気虚や陽虚の症状として、元気がない、自汗、気力がない等があげられる。
血虚や陰虚の症状として、目がかすむ、やせる、舌苔が少ない等があげられる。
虚証の場合は、足りないので補う「補法」という治療方法が、とられる。
この時、「真実仮虚」を呈している事があるので、注意しなければならない。 |
病気の診断 〜 part8 〜
診断で難しいのは、みかけ上の症候が本質とは 異なっている場合である。
例えば、真虚仮実(正気が虚した場合に、かえって 実証に似た症候が生じる事)や真実仮虚(病邪の 勢いが激しい時に、かえって虚証に似た症候を呈する)、
真熱仮寒、真寒仮熱の場合である。
これは、どのように弁別すればいいのだろうか?
先日、開催された漢方学研究協会中医学講座の中で 重慶中医大学名誉校長の和田櫻子氏は次の様に解説している。
「真熱仮寒の場合、例えば、痛みが激しい場合に、 反射的に血管が収縮して手足が冷たくなる事がある。でも、
舌をみると、真っ赤。舌苔は黄色い。尿の色も、聞いて みると、色が濃い。これは、熱証の状態です。肌の色が蒼白でも、手足が冷たくても、これは熱証ですね。
脈をとれば、なお、わかりますね。脈をとると、速くて力が ある。この場合は清熱薬を使います。」 |
病気の診断 〜 part9 〜
体の異常は、様々な形で表れる。 例えば、目の状態や、顔色、尿、便、舌、脈などに。
他にも、各臓腑の異常が表れる事があるのだろうか? 先日、開催された漢方学研究協会中医学講座で重慶中医大学 名誉校長の和田櫻子氏は、
次の様に解説している。
「頭痛でも、頭のどこが痛いのか、経絡と関係がありますので、 これは後日、臓腑弁証や
六経弁証の勉強会で解説致しますが、例えば 後ろの方だと腎経、脇の方だと肝経、前の方だと陽明経と 関係があるとか色々あります。後日、また、解説致します。」 頭痛と一口に言っても、各臓腑との関連性を考慮しなければ ならない。
他の弁証と組み合わせて分析し、治療方法を探る必要がある。
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病気の診断 〜 part10 〜
病気の原因を探る時に、中医学では陽気(気)と陰液(血・津液・精)の病理的状態を判断 する気血津液弁証で診断していく事がある。
気血津液弁証は、臓腑弁証と組み合わせて 実際の臨床の場面で応用される。 気血津液弁証は、気の病証や血の病証、津液の病証に考察を加えていく。
それでは、実際に「気の機能」が衰えている人の症状は、どのように表れるのだろうか?
先日開催された漢方学研究協会中医学講座で、李時珍研究所所長(東邦大学医学博士)の 寇華勝先生は、次の様に解説している。
「気の種類は大きく5種類に分けられます。 その中の“元気”は気の中で最も、大切です。 例えば早産したような場合、その子供は両親から受け継がれた元気の気が足りないですね。 元気は、体を温める働きが強いですが、女性の方で冷えが強く、お腹も足も冷えている
ような方の場合、腎にある元気が足りない事が多く、妊娠しにくいです。」
気の機能低下の原因は、色々あるが、それは、次回に! 不妊症の女性が薬局や病院に漢方相談にみえる事が増えている。
参考になれば、幸いです。
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病気の診断 〜 part11 〜
前回の続きです。 “気”の機能が低下すると、体を温めたり、 外からの邪気を防いだり、過剰な排泄を抑えたりといった“気の機能”が上手く働かず、非常に冷える、カゼをひきやすい、出血しやすいなど
の症状がでやすくなります。
それでは、気の機能低下が起こる原因はと いうと、例えば、ダイエットなどで食事の 量を極端に減らしている場合も、気の機能低下が起こります。
理由は、“気”は、飲食物、大自然の気(空気と考えていいかも知れません)などを 原料に生成されるからです。 そういうわけで、 “気の機能低下”かな?と 考えられる悩みを抱えて相談にみえた方に、 食事について聞いてみると、 診断の1つの手がかりになる事があります。 |
病気の診断 〜 part12 〜
「この人は、どこが悪いの?」を 中医学理論に従って、体の状態を分析する事を弁証と言いますが、 弁証の方法にはいくつもあります。
基礎となる八綱弁証、気血津液弁証 に加え、実践的な臓腑弁証や六経弁証などです。
病気の診断をする際にこれらの弁証 の方法をいくつか組み合わせて、診断をします。
女性の方に多いのが血液に関する 悩みです。 そんな時、気血津液弁証と臓腑弁証を 組み合わせる事が多いです。 なぜなら、女性は生理・妊娠・出産と 血液をよく使うからと言われています。 |
病気の診断と治療 part1
前回の気虚の話を思い出しながら、 今回の話を読んでいただくと、わかりやすいと思います。 寒い季節になると体調が悪くなる人は、元々冷えている場合が多いわけですが、では、なぜ、冷えているのでしょうか? “気”には体を温める温煦作用が ありますが、この作用が弱くなると冷えてしまいます。
通常、この状態を“陽気虚”と呼びます。 “気虚”と区別しているのは、気虚 が更にひどくなると、“気陥”、それが更にひどくなると、“陽気虚”だからです。 漢方学研究協会中医学講座で、寇華勝 先生が詳しく解説されましたが、続きは、次回に! |
病気の診断と治療
〜part2〜
前回の続きです!
陽虚は、気虚の病症が進んだものでした。
体は冷え、手足が冷たい状態です。
それでは、「陽虚」と言った場合、具体的に、どの臓器が弱っているのでしょうか?
漢方学研究協会中医学講座で、国際的中医師の寇華勝先生は次の様に、解説しています。「陽虚(の方で多いの)は、脾腎の機能低下です。
これは、脾陽虚と腎陽虚に分類する事ができます。
脾陽虚はお腹が冷えている状態です。
腎陽虚はトイレの回数が多く、朝、尿の量が多いです。 |
病気の診断と治療 〜part3〜
前回、前々回と“気”について、 解説を致しました。
“気”には種類があり、そのうち “衛気”は体を防衛するためのもので、“衛気”の機能が充分に働いていないと、
花粉症になりやすい、カゼをひきやすく治りにくいなどの症状がでると、 漢方学研究協会の中医学講座で寇華勝先生は解説されています。
“衛気”の生成には脾と腎が関連し、正常に “衛気”が働くためには、肺の機能が関連していると言われています。
そのため、「花粉症」と一言で言っても、 中医学の治療では、弁証の結果から脾・肺・腎の治療を行なう事があります。 具体的な治療については、次回に! |
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